何が変わるの?成人年齢の引き下げについて
- 2022.05.07
- 双子との日常生活
本日は、何が変わる?成人年齢の引き下げについて、お話をさせていただきたいと思います。
明治時代以来140年ぶりに変更される民法改正により、成人年齢が18歳に引き下げられることとなりました。
このことにより、22022年4月1日より、2003年4月2日〜2004年4月1日生まれの方が18歳成人年齢となりました。
今回は、成人年齢の引き下げについての変更点、変わらない点、引き下げの理由、引き下げに伴う注意点等について、ご紹介していきたいと思います。
1 成人年齢18歳引き下げによる変更点
(1)契約関係
親の同意なしにクレジットカードを作ったり、携帯電話の契約、アパートを借りる、ローンを組んで家を買う、自動車を購入することができます。
今までは、これらのことは親の同意がなければ不可能な契約でした。
また、契約ができるようになり、今までは親の同意がない場合には取り消すことができましたが、それが不可能なります。
(2)有効期限10年のパスポートが取得可能
未成年のパスポートの有効期限は5年でしたが、成人になれば、有効期限が10年のパスポートを発行してもらうことが可能です。
(3)マイナンバーカードの有効期限も10年
未成年のマイナンバーカードの有効期限は5年(発行から5回目の誕生日)でしたが、4月1日以降に交付されたものについては、有効期限が10年となります。(発行から10回目の誕生日)
(4)性別変更の申し立て
性同一性障害の方など性別変更の際も18歳から可能になります。
(5)国家資格の取得
医師や公認会計士、司法書士などの国家資格も18歳から得ることができます。
しかし、医師の場合には、大学の医学部で6年間学ぶ必要があり、修了しなければ国家試験自体受験できません。
(6)結婚
4月以降、親の同意なしで、男女とも18歳から結婚ができるようになります。
今まで女性は16歳で結婚できましたが、18歳に引き上げられることとなりました。
(7)裁判員選任
裁判員も18歳からに引き下げられますが、今年の候補者はすでに通知が発送されているため、実質的には来年以降の選任になります。
(8)国籍選択
日本とそれ以外の外国の両方の国籍を持っている人の国籍選択について18歳から選択可能になります。
(9)証券口座の開設
未成年でも親の同意があれば口座を開設することが今まではできましたが、民法改正により、今後は同意なしでも18歳以上であれば開設することができます。
また、2023年からはNISA口座も開設できます(開設する年の1月1日に18歳を迎えている人が対象)
2 成人年齢18歳引き下げにより変わらない点
(1)成人式
18歳で成人になってしまうため、高校生在籍の方にとってはちょうど受験シーズンに成人式を行わなくてはいけないようになってしまいます。
ただ、これまでも成人式は自治体の判断で日程が決められており、まだ検討している自治体も多いので、今後もこれまで通り20歳になる年に成人式を行う可能性もあります。
(2)その他
そのほか下記が変わらない点になります。
・カードローンの利用
・飲酒
・喫煙
・競輪、競馬などの公営競技の賭博
・パチンコ利用
・大型・中型免許取得
・国民年金加入の義務
・養子を迎える
これら上記のことは20際になってからできることです。
3 成人年齢18歳引き下げの理由
国際的にも成人年齢が18歳であることが引き下げの理由としてあげられます。
実際、2016年にOECD(経済協力開発機構)に加盟している35の加盟国のうち32の国が18歳が成人年齢と定めています。
具体的には下記の国になります。
・アイスランド
・アイルランド
・アメリカ
・イギリス
・イスラエル
・イタリア
・エストニア
・オーストラリア
・オーストリア
・オランダ
・カナダ
・ギリシャ
・スイス
・スウェーデン
・スペイン
・スロバキア
・スロベニア
・チェコ
・チリ
・デンマーク
・ドイツ
・トルコ
・ノルウェー
・ハンガリー
・フィンランド
・フランス
・ベルギー
・ポーランド
・ポルトガル
・メキシコ
・ラトビア
・ルクセンブルク
しかし、アメリカやカナダは州によって成人年齢が19歳あるいは20歳と定めているところもあります。
4 成人年齢の引き下げに伴う注意点
成人年齢の引き上げに伴い、一般的にはまだ子供と言われる高校生が大人として取り扱われます。
今までは子供だということで法律的にも大人とは違い、規制が緩かったりする部分もありますが、成人するということは大人になるということです。
18歳の方にとっては微妙な感じがするかもしれませんが、18歳の引き上げにより今までとは違い注意する点が出てきます。
(1)簡単に稼げるなどのお金稼ぎの話
今流行りの副業や情報商材などでも良いものだけでなく悪いものもあり、詐欺やマルチ商法などの場合もあります。
簡単に稼げるという話で誘われたりするのは要注意です。
また、投資で大きなリターンが返ってくるなどで自動ツールを進められ結局は稼げず、ツールだけを何度も購入されるなどの事例もあります。
さらに、儲け話からの契約で事業者からクレジットカードを作るように支持されることもあります。
その他、就活商法やオーディション商法など、社会経験が乏しい未成年者を対象として不安に漬け込んだり、期待させたり、詐欺でのお金を回収させたりすることがあります。
(2)定期購入トラブル
先ほどの美容や健康志向が注目されるなか定期購入サービスが多くなっています。
若い人であれば飛びつきたくなるようなダイエットサプリ、バストアップサプリメントなどのジャンルでもあります。
ただ、定期購入であるものの、定期購入をやめると解約料をとられたりすることもあります。
また、通信販売の場合一定期間内に解約できるクーリングオフ制度がないことで、あらかじめ契約書などを確認しておかないと自己責任での処理となってしまいます。
さらに、対策としては事業者に連絡した形跡を残したり、怪しい話は断ったり、やめたりする必要があるでしょう。
(3)借金・クレジットカードに関するトラブル
消費者金融からの借入やクレジットカードなどでトラブルが起こります。
消費者金融の借入は軽い気持ちで行い、規約や仕組みを見ないで行うと結果痛い目にあってしまうことがあります。
社会人として色々楽しみたいのは山々ですが、お金の使い過ぎによる借入は注意が必要です。
そのため、収入の範囲内で計画的なお金の使い方をすることが望ましいでしょう。
その他、クレジットカードであればリボ払いが代表格でしょう。
クレジットカードでは決済した月の翌月に支払いを行うのが一般的です。
それをリボ払いは支払う金額が少ないものの1年以上同じ金額を払っていくもので、総額するとかなりの利息を支払うことになります。
評判が良くないリボ払いですが、少ない金額で支払えるからと言って安心せずにしっかりと分割払いの際も規約を読んで理解して利用する必要があります。
最初からリボ払い設定がされていたり、リボ払い専用のクレジットカードもあります。
以上となります。
まだ始まったばかりなので、どうなるかは今後の様子を見てみないとわかりませんが、
少なくともうちの子どもたちは、18歳から成人として取り扱われます。
そういったことを踏まえ、親たちも子どもを教育していかなければならないと思いました。
(参考)政府広報オンライン
成年年齢の引下げ|政府広報オンライン (gov-online.go.jp)
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